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目の下がたるんでしまう最大の要因は、一言で言えば加齢。年齢を重ねるほどに、大なり小なり、どんな人でも目の下がたるんできます。
ところがよく観察してみると、同じ年齢でも目の下のたるみが著しい人と、そうでもない人がいることは確か。
遺伝や体質的な個人差だけで説明するには、やや不自然なほどの個人差を見ることもあります。
目の下がたるみやすくなる生活習慣として、以下、8項目をピックアップしました。
ほかにも目の下がたるみやすくなる要因はありますが、まずは以下の8項目を特に注意して過ごしていきましょう。
お酒を飲む機会が多いこと、睡眠が不足しがちなこと、毎日コンタクトレンズを使用すること、スマホやパソコンをよく見ること等、現代日本に生きる人間として、どうしても避けることが難しい生活習慣もあります。
これら習慣に関しては、なるべく少なくするように意識していくしかありません。
それに対して、紫外線対策や保湿ケア、正しい姿勢の維持などは、時代や年代に関わらず、意識していれば誰にでもできること。
これら誰にでもできることを意識的に行ってきたかどうかが、年を重ねてからの老け顔の個人差となっているのかもしれません。
目の下にできたたるみを改善させることは、決して容易ではありません。
容易ではないどころか、厳密な意味で目の下のたるみをなくすには、美容外科で施術を受ける以外に方法がないでしょう。
しかしながら目の下のたるみは、症状の程度にこそ個人差はあれ、加齢とともに誰にでもやってくるもの。
避けることができない老化現象の一つだからこそ、少しでも時期を遅らせたり症状を軽く見せたりできるよう、普段から予防を心掛けることが大事です。
たとえば、風邪を予防するためには、風邪の原因となるウイルスを避けることが最も効果的です。
それと同様に、目の下のたるみを予防するためには、目の下のたるみの原因を避けることがもっとも効果的。
では、目の下のたるみの原因とは、いったい何なのでしょう?また、その原因を避けるためには、どのようにすれば良いのでしょう?
目の下のたるみの主要な原因の一つが紫外線です。
シミやそばかす、色素沈着などの主な原因が紫外線であることは有名ですが、実は、シワやたるみ、目の下のたるみなどの主な原因も紫外線です。
紫外線を浴びると、皮膚の内部に存在するコラーゲンやエラスチンの生産量が減少。
その結果、徐々に肌のハリや潤いが奪われ、目の下のたるみ、シワ、フェイスラインのたるみなど、さまざまな老化現象を促進する、というプロセスです。
紫外線から身を守るためには、意識的に紫外線対策を行うしか方法はありません。
日焼け止めを塗ることはもちろんですが、その他にも、サングラスをかけたり帽子をかぶったりなど、可能な限りの対策を心掛けましょう。
目の下のたるみの主な原因の一つが、肌や肌内部における乾燥。
本来、肌の内部ではコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などが生成され、肌が乾燥しないように働いています。
ところが、加齢や紫外線などの影響によりコラーゲンやエラスチンなどの潤い成分が減少してくると、徐々に肌は乾燥。
その結果、肌の弾力が失われて目の下にたるみができてしまう、という流れになります。
紫外線は対策を施せば避けることもできますが、加齢を避けることはできません。
加齢を避けることができない以上、肌の乾燥を防ぐためには、こまめに保湿ケアを行うしかありません。
目の下のたるみの主要な原因の一つとして、眼輪筋の衰えも有名。眼輪筋とは目の周りにある筋肉の一種で、私たちが無意識で目を閉じるときなどに使っている筋肉です。
眼輪筋は加齢によって徐々に衰えていくことが分かっていますが、加齢以外にも、別の理由で衰えていくことが指摘されています。
それが、パソコンやスマホなどの長時間にわたる閲覧。
パソコンや画面に向かっている間、私たちは無意識でまばたきの回数が減ってしまいます。
眼輪筋が目を閉じるときに使う筋肉である以上、まばたきの回数が減れば、眼輪筋は衰えていく、という理屈です。
目のたるみを予防したい人は、日ごろから、眼輪筋を鍛えるエクササイズ等を行うと効果的。
睡眠不足の翌朝、目の下にクマができたという経験のある人は、きっと多いことでしょう。
睡眠不足は、単に目の下にクマを作るだけではなく、長期的には目の下にたるみをつくる原因にもなるので十分に注意してください。
目の下がたるんでしまう原因の一つに、目元の血行不良があります。
血液の流れが悪くなると、目元に十分な栄養素や酸素が運ばれにくくなるので、目の下の筋肉組織なども本来の働きをすることができません。
その結果、眼輪筋が衰えやすくなったり眼窩脂肪が増えたりなどし、目の下がたるみやすくなってしまいます。
予防するためには、血行改善のための目元のマッサージやツボ押しなどを実践することが有効。
自分で目の下のたるみをケアするにはどうしたらいいの?という問いに対して、結論から言いますが、何らかのセルフケアを通じて目の下のたるみを完治させることは、不可能です。
なぜならば、目の下のたるみの主要な原因は、加齢による眼窩脂肪の蓄積や皮膚のたるみだから。
これらをセルフケアで治すことはできません。
以下でご紹介している7つの方法は、いずれもセルフケアをベースにしたもの。
人により多少の変化を実感できる可能性は十分にありますが、医療的な意味における完治を目指すものではないことをご了承ください。
リフトアップテープとは、皮膚を引っ張った状態で固定し、しわやたるみを目立たなくすることを目的とした美容テープのことです。
たるんだ皮膚をやや上方向に持ち上げることによってハリのある肌をキープすることができます。
肌に貼っても違和感がないよう極薄のテープに仕上げられており、商品によっては上からメイクすることも可能。
色は目立たないよう肌色や透明のものが主流で、一枚あたりのサイズは商品によって異なります。
一般的に値段の高いもののほうが周囲からバレにくく、高性能ですがリフトアップテープは使い捨ての商品なのでコスパなどを考えて選ぶことが大切です。
価格帯は1,000円以下から4,000円以上とバリエーションは豊富。
自分にあった粘着力、サイズ、形の中からコスパの良いものを選ぶと良いでしょう。
ここからは、目の下のたるみを治療する場合の気になる点についてまとめていきます。
結論からいうと、目の下のたるみ治療に健康保険は適用されません。
保険適用となる病気の影響で生じた目の下にたるみならば、その治療に保険が適用されるかもしれませんが、単に美容目的で受ける目の下のたるみ治療ならば、保険は適用されません。
以下、目の下のたるみ治療に保険が効かない理由、および、格安の自費診療を受けることの問題点について解説します。
改めて、美容目的での目の下のたるみ治療には、健康保険は適用されません。
健康保険という制度の趣旨を理解すれば、目の下のたるみ治療に保険が適用されない理由を、だれでも納得できるでしょう。
健康保険制度の根本的な目的は、相互扶助にあります。言い換えれば、「いざというときの助け合い」のために、健康保険という制度があります。
ケガや病気で困ったときに備え、普段からみんなでお金を少しずつ出し合ってプールしておきます。そして実際にケガや病気になったときに、その治療費の大半をプールしているお金から出してもらう、というのが健康保険の仕組みです。
目の下のたるみは病気ではありません。
本人にとってみれば病気に準ずる大きなコンプレックスかもしれませんが、もとより目の下のたるみは、加齢によって誰にでも生じる現象です。
目の下のたるみが直接的な原因で寿命が縮む可能性はありません。
そのような趣旨の治療は、たとえ医師が行う医療行為であれ、保険制度の目的には合致しないことを理解できるでしょう。
コラーゲンは皮膚だけでなく身体のあらゆる部分に存在しており、骨や血管などにも多く含まれているタンパク質の一種です。
皮膚や血管に存在するコラーゲンは、ハリや弾力を与える役割を果たしています。
レーザー治療では、真皮層のコラーゲンにはたらきかけて、たるみやシワを改善します。
年齢を重ねていくと、皮膚の弾力を保つコラーゲンが切れてしまったり、固まってしまうことがあります。これにより、たるみやシワが発生します。
レーザーの照射により、断裂や凝固を起こしてしまったコラーゲンを熱変性により再構築します。
このコラーゲンの再構築により、コラーゲンが均一に並びます。
たるんでいた皮膚が引き締まり、たるみやシワが改善されるという仕組みです。コラーゲンが整うことで肌のくすみが取れ、化粧のノリが良くなるなど、たるみの改善以外にも良い作用を感じることがあるようです。
医師による診断とカウンセリングを受けましょう。施術の希望箇所やイメージ、施術への不安などを相談します。
施術内容、副作用やリスクなどについても、納得できるまでよく話し合いましょう。
メイクを落とし、コンタクトレンズを使用している方は外してから施術を受けます。
目を保護するために専用のゴーグルを装着し、シワやたるみの気になる部分にレーザーを照射します。
麻酔用のクリームやテープを使用して施術時の痛みを減らすことも可能です。目の下のたるみであれば、15分〜30分程度で施術が完了します。
施術後、炎症を抑えるために、炎症を抑える外用薬が処方されることもあります。
当日もしくは翌日からメイク可能です。
1〜3ヶ月のペースで、継続して施術を受けることが推奨されています。
(※症状によって、施術内容は変わります。専門医の指示に従ってください。)
腫れと赤みが2~3日程度続きますが、徐々に消失します。体質によっては、症状のでない場合もあります。
施術の当日もしくは翌日からメイク可能です。(レーザーの種類、施術内容によって変わります。)
シャワーと洗顔も当日より可能ですが、身体を温めると腫れが長引く場合があるので、長時間の入浴は避けたほうが良いでしょう。洗顔をする時は、施術箇所を強く擦らないように注意しましょう。
レーザー治療の持続期間は、約1ヶ月と言われています。
レーザー治療によって、コラーゲンが再構築され、コラーゲンの層が整ってきます。
それにより、たるんでいた皮膚が引き締まり、たるみやシワが改善されていきます。治療直後から引き締めを実感できる方もいらっしゃるようです。
継続してレーザー治療を受けることで、効果を維持することができます。
色素沈着(肌の刺激によって表皮に存在する色素細胞から過剰に分泌されたメラニン色素が表皮や真皮に沈着した状態)、発赤、かゆみなどが副作用として挙げられています。
発赤やかゆみは、一時的で、数日で落ち着いていくものがほとんどです。妊娠中・授乳中は、ホルモンの影響で、色素沈着起こりやすい状態ですので、レーザー治療はおすすめできません。
また、施術前には、服用している薬や健康状態を正しく主治医に伝えて、よく相談してから施術を受けるようにしましょう。経験した症例数が多い、熟練した医師のもと、リスクや副作用を納得された上で施術を受けることをおすすめします。
脂肪が原因でたるみが起こっている場合など、繰り返し施術を受けても、効果が見込めないことがあります。
やけどや水ぶくれなどの症状を引き起こす可能性がありますので、無理に、強いレーザー治療を受けるのは危険です。
医師の診断を受けて、症状に合わせた適切な治療方法を選ぶようにしましょう。